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時の架け橋2012

時の架け橋2012・時の灯り2012・光のれん

 小江戸川越ライトアップ&夜の食文化まつり!の一つのプロジェクトとして、一番街の通りと鍛冶町広場にライトアップを一番街商店街ライトアップチームからNPO法人川越蔵の会への協力要請により計画。
 一昨年の「時の灯り2010」の時に考えたのは、現在川越は「蔵造りの町」として有名になっていますが、その蔵造りを造る財力の源は人や物が江戸時代から集散したからです。その手段としての「新河岸川舟運」は大きな役割を果たしました。その意味でも川越にとって「川」「水」は大事なキーワードです。ここから導きだれた物が、使い捨てられたペットボトルに水を入れLEDで照射する方法で、ツリー状の光のオブジェに昇華しました。
 今回はさらに発展させて、各商家から物資が新河岸川を通り江戸へと運ばれる様を表現しています。一番街の各店舗前に掛る「光のれん」から「光」の帯が連なり、鍛冶町広場に到達し、「時の架け橋2012」「竹のゆらゆらアーチ」と回転しながら駆け巡り「時の灯り2012」に黄金螺旋を描きながら上昇していきます。
現代を考えると最終地点は江戸では無く「世界」でしょうかね。

協  力:        NPO法人川越蔵の会 
協同設計:             松本康弘 
施  工:川越一番街商店街ライトアップチーム 
NPO法人川越蔵の会有志+サポーター 
近隣幼稚園園児(ペットボトル色塗り)
近隣小学生(ビニールバック絵入れ) 
一番街に伸びる「光のれん」昼間 やまわ+まちかんをバックに「光のれん」夜景 一番街に伸びる「光のれん」夜景 カフェ・エレバートをバックに「光のれん」夜景 蔵造りを背景に「光のれん」夜景

光のれん

 426mある一番街商店街の通り全体のライトアップである。
昼間と夜間の景観に配慮が必要であるとともに、建物(蔵造り、町屋、洋館、洋風町屋等)を活かす計画を行っている。
川越まつりの時に軒先に飾られる紅白の「軒端揃い」に習い、「芋色」と「こどものほっぺ色」のオーガンジーを交互に連ねる暖簾を通り全体に配置しました。
昼間は、透けるオーガンジーに色付けされると同時に風になびく暖簾が町に静かな動きを提供しました。
夜間は、オーガンジー内部に設置されたLEDによって、暖簾に光を照らします。
オーガンジーの微かな透け感とヒダの光が微かな風を拾い新しい一番街の夜景を創出しています。街路灯も設置期間に合わせて建物側以外の3面をカバーし街路灯の光源が直接見えない様にし建物側を照らしました。
   設置期間:2012/11/04 〜 2012/11/14 の10日間
時の架け橋2012+山吉ビル夜景 時の灯り2012 時の架け橋2012 昼間 時の架け橋2012 夜景見上げ 時の架け橋2012+洋風蔵造り
カフェ・エレバートの2階から時の架け橋2012 時の架け橋2012 水入りペットボトルのアップ! 時の灯り2012 内部からの見上げ 時の灯り2012 夜景 時の灯り2012 夜景俯瞰 黄金螺旋が良く分かる。

時の架け橋2012 + 時の灯り2012 + 竹のゆらゆらアーチ

 鍛冶町広場には、一昨年計画された「時の灯り2010」モデルを再設置する事が決まっていました。この一昨年のライトアップの反省点がありました。
 1、水入りペットボトルは下から見た時が一番綺麗である。
 2、ツリーの中に入れるようにして上記を体感できるようにしたい。
この2点を克服すべく計画が始まりました。
時の灯り2010モデルのワイヤーとペットボトルの蓋で作られている網目状のものは、一昨年作った物があり、それを加工して計画を練りましたが、上を観る事は足元が安全でなければ怪我の原因となります。時の灯りのツリー状のものは、支えとなる躯体が足元に多くあり、不特定多数の観客が安心して上をみて体感する場所としては、不適格であり別の方法を考える必要がありました。
また、鍛冶町広場内のスペースの問題もあり、時の灯りは公園内奥の芝生部分にしか設置できませんでした。広場運営上入口のゲートは最長夜20時には、閉門しなければならないという条件も付いてきました。
「遠くから眺める」体験では無く、「近くで360度水入りペットボトルの光に包まれる体験」をするには、別途の思考が必要に成りました。
 夜間20時に閉門してもその外側で体験できるものとして出てきたのが、「時の架け橋2012」です。
 架け橋と云うようにアーチ状にする事により、足元の安全確保と360度ではないが、上から横へと包まれる体験が出来ると同時に、広場の入口のゲートの役割も果たしています。
 こちらに使われているペットボトルは、近隣幼稚園の園児の協力によりカラフルに色が塗られています。また時の灯り2012のすそ野に広がる地面には、一昨年の小学生が将来の夢と題して乳白のビニールバックに絵を描いて貰っています。同時にバックの中には、メッセージカードに文字で夢を語ってもらっています。叶うと良いですね。
このように幼稚園児、小学生がまちの行事に参加する事でまちへの愛着を持ってくれればこの事業の意味が一つ上がります。
   設置期間:2012/11/04 〜 2012/12/24 約2カ月間設置