●平成26年度かわごえ都市景観表彰「都市景観デザイン賞」受賞
---------------------------- 審査講評 -----------------------------
アールデコ鍛冶小町堂です。
こちらも昭和初期に建てられた建築の復原で「昭和のにぎわい再び」と名付けました。
この建物は蔵造りの町並みの中程よりやや南に建つ五軒長屋の地区です。
高度経済成長期に大きく改造された外観を、古い写真の片隅に僅かに写る往時の姿や柱や梁に残る傷跡を丹念に調べ上げ、また今も残る同時代の建物を参考にしながら細部の装飾まで根気強く丁重に再現されています。クリーム色の外壁を基調とし深い緑色のパラペットやペパーミントの窓枠、曲線を多用したデザインは、当時世界中で流行っていたアールデコの影響だといえると思います。昭和初期の川越商人の活気あふれるキンシュセイが現れています。この復原事業が誘発したのか五軒長屋の別棟の修理も進んでいます。ほどなく、鍛冶町横丁は昭和初期の景観が蘇りかつてのにぎわいを取り戻す事になると思います。