●令和3年度かわごえ都市景観表彰「都市景観賞」受賞
---------------------------- 審査講評 -----------------------------
蘇る立門前 の風情
立門前の往時の記憶を伝える隣り合う2棟の歴史的建築物が見事に磨き上げあられました。母屋は、商業都市川越の発展を支えてきた町家建築で、これまで大きなパラペット看板で覆われていた大屋根や下屋の再現にあたって漆喰でアクセントをつけるなど、単なる修理にとどまらないこだわりが光ります。貸店舗として北・西面を人造石洗い出し仕上げに改築された袖蔵は、エキゾチックなデザインを活かした修理によって宿泊施設として生まれ変わり、通りに賑わいをもたらしています。時間をかけ、じっくりと仕上げられた2棟からは、建て主の思いに応える職人の心意気が伝わってきます。