2003.11.16
仕上げ 1
キッチンが入り、木製建具が入り、左官(珪藻土)仕上げが入り、腰壁(桧)が付き、床(モルタル金鏝)ができ、ビニールクロスが貼られ、
近づいてきた。
休日ともなると、観光地として、多くの人がこの通りを通る。そして、通りすがる人は、光る屋根を見上げ、何だ?これは?と足を止める。
まぶしいという話がある。.............しばらく待って欲しい。数ヶ月も経てば、ピカピカ感は無くなる。茶色に成り、黒くなり、緑青が葺く。
一体何年掛かるの?って事であるが、町という単位で考えれば、決して長い話ではない。
今、観光地としてあるこの川越は、建物があるという事が人を向かわせる物になっている事は、否めない。
それだけ、建築には、力があるのである。
しかし、その建物ができた(作られた)時果たして、観光地化するがために作ったわけでない。今と状況は、違うが、観光地としてある場所を活かし
つつ、川越の特徴である。そこに住むという行為を全面に出した建物である。時代の過ぎていく中で、平成の時代にこういう解釈の建物として作られた。
少なくとも、現にある観光資源としての建物とは、区別される形式になるであろう。そしてこの先このような形式?の建物がこの通りにいくつかできていくであろう。
作らざるを得ないであろう。そして、また、違う町並みというものが形成されていくんだと思う。