architecture
外壁と内部 3
残り1ヶ月を切りますますすごい状況に拍車が掛かってきた。
通路と店舗の天井は、本当にすごい時間が掛かってしまっている。ここが終わらないと次の工程にいけない。
そしてここで問題は起こってきていた...。
例によって電話が鳴る。どうも店舗の天井がうまく行かない。
現場へ急行。その場には、軽天屋さん・大工さん・ボード屋さん・そして山下さんが勢ぞろいしてすごく難しい顔をして天井を見上げていた。
そのときの天井が上の写真。
はて?どこがうまく行かないのか?問題は、何か?
軽天の木の垂木が通る部分の下地と木の垂木が位置的にあってこない。
しかし、大工さんは、極力合うように調整を行ってここまで作ってきた。しかし、その後入るボード屋さんは、この状態では、木の入隅部分
にボードのラインが揃っていかない。このままでは、調整できない。
なぜ、こんなに軽天と木がずれてしまったのか?
それぞれの寸法を確認するが、これが原因だ。という寸法上・位置的なものを見つけることができない状態がしばらく続いた。
大工棟梁の藤井さんと山下さんで悩み中。
結局、原因らしいものは、見つけられなかったが、それぞれの誤差が誤差を呼んで出てきた軒天の場合とは少し違うのではないかと思う。
軽天の木の下地の親バーW=50が問題だったんだと思う。(本当かどうかは今もって実証できるものではないのだが....)
なぜなら、W=50という寸法が問題であった。木の垂木はW=42その差8mmであるが、この8mmはすごく大きいものと成る。
4本の親バーが1点で集まるのであるが、2本ずつは、芯が通るのである。当然そこに付く木の垂木の芯も通る。

ここに落とし穴が潜んでいる。親バーの50mm同士が1点に集まってくるのだが、実際には、幅(50mm)がお互い邪魔しあい、
実際には、4本の芯は1点で交じり合わない状態になっているのである。これが、どんな影響を及ぼすかというと、親バーの芯と木の垂木
の芯は本来ピッタシ合うはずであるが、実際には、会わずに斜めになっている(1本の親バーを考えると、端部では、親バーの端に木の端が揃う
(4mmのずれ)そして他方の端部では、逆の端部同士が会うという状況である。)合計8mmのずれが生じてくる。
それが、この天井の場合3連あるので、中心から木の垂木を合わせていっても端部では、8×2=16mmのずれが出てくるという単純計算ができる。
そして実際のその数値は、ほぼ16mm程度のずれなのである。これは、ある意味すごいことで、それぞれの職人の精度は図面どおりであるという事。
その4mmずつを考慮して私が図面を起こしていれば、こんなことは、起こらなかった?。であろう。しかし、それをあらかじめ予想することも困難であった。
(言い訳?)基本的には、通路と同じ垂木の交点の造り方を行えば、良かったのである。しかし、それが、この天井の主旨とずれるために図面を起こして
しまったがためにそれ通りに作ってしまった........。
いずれにしろ、各職人には、たいそう嫌われてしまった...。(とっくの昔から?)

お風呂天井貼り終わり。
正面の洗い出し施工中。
通路部分のボード貼り
各面の三角形は基本的には、全て同じ物。前にも書いたが、同じ物の意味は当然の事として意味を成していない。
微妙に全て寸法が違っている。一つ一つサイズを測ってからの取付である。
複数の工程が絡むものは、同じ物の繰り返し出会っても、各工程の誤差を吸収できるような事を考えておかなければ、
結局は、全部サイズが違うものと大差が無い事である。教訓ですね。
木組み網代ボールトがあれだけうまくできたのは、1工程であったからであろう。それに別工程を加えていくと軒天になる。
誤差といっても見た目でラインが通らないとか言うレベルの誤差ではない。見た目は、ピッタシって感じである。
チラッ。
足場と本体との隙間が極めてないので、全体がどんなに成っているかということが良くわからない。
足場が取れて初めてこんなに成っていたんだ〜状態である。
少しでも全体でどんな感じかを見たくてシートの隙間から見る。
でも、これだけじゃね〜。 そして店舗天井の交点部分UP

左下の木の垂木は、親バーとほぼ同じ位置にあるのがわかる。その位置を固定して次の垂木(左上)をつけると下地の親バーとずれてしまっている。
右の親バー2本の芯の交点が垂木2本の継ぎ目部分に来るはずが来ていない。
下地の親バーの幅をもっと小さい物で作っておけば、誤差を吸収していけた。

色々、検討した。できる、できない、誰がやるの?、やってもらおうよ、これじゃないとできない。これじゃできない。色々な言葉が飛び交いました。
............................。
どうなったかは、完成品を見に来てくださ〜い。(まだできてね〜)
OPENしてお団子を買いに来たときに見上げましょう。
通路天井ボード半分ぐらいまで完成。
光が陰影をくっきりと出している。
そして通路のボードは終わりを迎えた。
黒い丸は、照明が入る穴である。
反対(道路側)から見ると一応照明が見えない。
奥から3列照明が入っているが、4列目は入っていない。入れられないのである。鉄骨の梁がこの
出っ張りの部分を通っているのである。
おくの白い四角は、この奥に電動シャッターがあるので、点検口である。
あしたから、店舗の天井のボード貼り..........。
       
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